物理検層は、ボーリング孔内に測定器を下ろし孔井の周辺の地層の物性(弾性波速度、密度、比抵抗、孔隙率、孔径など)を深度ごとに連続的に計測する技術です。
当社は自社開発の新鋭機はもちろん豊富な測定機器を駆使して、迅速に、あらゆる調査・分析に対応しています。当社技術者はボーリング孔内計測のエキスパートであり、日々の業務を通じて研鑽を積んでいます。
また、長年蓄積した膨大な地盤データベースを有効活用して、お客様の調査地で想定される構造から調査計画の助言を行い、新しい調査結果の解釈に利用し、その信頼性と正確性で信頼を頂いています。
地盤の弾性波速度を計測し、その力学的性質を評価する手法です。
建設土木や耐震調査などの分野で利用されている検層です。
地盤のP波・S波速度を計測し、ポアソン比、剛性率、ヤング率などを求めることができます。
対象孔径:86mm以上(サスペンション法),60mm以上(ダウンホール法)
PS検層プロープ(ダウンホール法) PS検層システム一式(サスペンション法)
地表で起振し孔内で受振します。
振源から受振器までの伝播時間を計測し、走時曲線から速度構造を求めます。
対象孔径:66-140mm
γ線源を使って地盤の密度を計測する検層で、自然地盤の固結度を評価したり、地盤の孔隙率を推定することに利用されます。
また、地盤動的解析には、S波速度とともに密度値が必要です。
対象孔径:66-120mm
帯水層中に賦存する地下水の上昇及び平衡水位も測定し、透水係数及び間隙水圧を算出します。
地層の比抵抗を計測し、地質状況の電気的な特性から地層区分が岩盤中のき裂の発達程度などについて判定するのに利用されます。
土木や地下水関連調査では、電気検層とマイクロ検層が一般的に利用されます。
電気検層解析
キャリパー検層とも呼ばれるもので、複数のアームをゾンデの軸を中心にして孔径の変化を計測する検層で、崩壊位置、き裂、ケーシングの欠損箇所の検出及び密度検層の孔径補正などに利用されます。
エラストメータシステムを使用して載荷荷重と孔壁半径の変化量を測定します。測定結果から横変位量と応力曲線を作成して土木構造物の設計、施工に必要な地盤係数と変形係数を求めます。
温度検層はボーリング孔内の温度を深度に対して連続的に測定し、地層の温度分布・地下増温率を把握する方法で、温度の局所的な変化から、逸水層及び出水層の判定などをおこなうのに有効です。